国際中医薬膳師の費用は?2つの認定団体と国際薬膳師との違い
「国際中医薬膳師」は、同じ名前で認定団体が2つある資格です。世界中医薬学会連合会が認定するものと、中国中医薬研究促進会が認定するものがあり、取得ルートも試験科目も違います。
費用で公式に確認できるのは受験費用165,000円(税込)だけ。前提となる講座の受講料は、どの実施校も公式サイトに金額を出していません。
そして「国際薬膳師(士)」とは別の資格です。一文字違いですが、認定団体も学校も試験も違います。
「国際中医薬膳師」を調べていて、説明がサイトごとに食い違っていると感じたなら、それは読み手の理解不足ではありません。実際に、同じ名称の資格が2系統あるからです。
さらにややこしいことに、薬膳の世界には「国際薬膳師」「中医薬膳師」「国際中医師」という似た名前の資格が並んでいて、これらは全部別物です。このページでは編集部が各団体の公式サイトを調査し、まず何と何が違うのかを整理してから、費用と取得ルートを解説します。
大前提: 「国際中医薬膳師」は認定団体が2系統ある
ここを押さえないと、この先の情報がすべて噛み合いません。
| 系統A | 系統B | |
|---|---|---|
| 認定団体 | 世界中医薬学会連合会(世界中連) | 中国中医薬研究促進会 |
| 日本での実施校 | 日本中医食養学会 / イスクラ中医薬学院 / 日本中医薬膳協会 など | 日本中医学院(日本での執行を担当・2004年より実施) |
| 受験の前提 | 中医薬膳指導員®または中医薬膳調理師の取得+試験対策講座(30時間)の修了 | 中医薬膳専科(1年・総時間数800時間)の修了 |
| 試験時期 | 年1回・11〜12月頃(会場: 東京) | 年2回(春・秋)・2日間 |
| 試験科目 | 5科目(薬膳学基礎/食物学/中薬学/薬膳レシピ/弁証施膳) | 8科目(中医基礎理論/中医診断学/中薬学/方剤学/中医内科学/中医営養学/中医薬膳学/弁証施膳) |
| 合格率 | 公式で確認できず | 「毎期9割を超えて」と公表(2024年秋は48名中44名合格) |
2026年7月22日時点の編集部調査。各団体・実施校の公式サイトを確認しています。
どちらが「本物」ということはありません。両方とも実在する資格で、認定する団体が違います。名刺やプロフィールに書くときは、どちらの認定かまで書いた方が正確です。
費用: 公開されているのは受験費用だけ
この資格を検討する人がいちばん知りたいのは費用でしょう。正直に書きます。公式に金額が確認できたのは1つだけでした。
| 受験費用(系統A) | 165,000円(税込) — 日本中医薬膳協会が公表 |
|---|---|
| 受験費用(系統A・イスクラ中医薬学院) | 「16万前後」と案内(同校も参考値と明記。金額は世界中医薬学会連合会の案内による) |
| 受験費用(系統B) | 公式サイトに記載なし(電話問い合わせの案内のみ) |
| 前提講座の受講料 | 各校とも公式サイトに金額の記載なし |
| 認定料・年会費 | 公式では確認できず |
つまり当サイトでも総額を出せません。受験費用だけで16万円台なので、前提となる講座(系統Aなら中医薬膳指導員®の60時間+試験対策30時間、系統Bなら800時間の1年コース)を足せば、相応の金額になることは想像がつきます。ただし想像で数字を書くことはしません。
検討するなら、複数の実施校に問い合わせて総額を並べるのが唯一の方法です。「入学金・受講料・教材費・受験費用・認定料・年会費」を必ず分けて聞いてください。このジャンルは受講料だけが安く見えて、認定料や年会費で総額が変わる例が実際にあります(比較記事で他資格の実例を解説しています)。
「国際薬膳師」との違い —— ここが最大の混同ポイント
当サイトには国際薬膳師(士)の解説ページもあります。名前が一文字しか違いませんが、まったく別の資格です。
| 国際中医薬膳師 | 国際薬膳師(士) | 中医薬膳師 | |
|---|---|---|---|
| 認定団体 | 世界中医薬学会連合会 または 中国中医薬研究促進会 | 日本国際薬膳師会(2023年までは中国薬膳研究会) | 本草薬膳学院(独自認定) |
| 学ぶ場所 | 日本中医食養学会・イスクラ中医薬学院・日本中医学院 など | 本草薬膳学院 | 本草薬膳学院 |
| 受験の前提 | 中医薬膳指導員®等、または中医薬膳専科の修了 | 中医薬膳師の取得 | なし(学院のコース修了) |
| 費用 | 受験費用165,000円のみ公開・他は非公開 | 非公開(前提の中医薬膳師までで約26.6万円) | 265,660円〜(3コース・公式料金表で確認) |
編集部が確認した決定的な事実として、本草薬膳学院の公式「各資格紹介」ページに「国際中医薬膳師」という名称は一度も登場しません。同学院が扱う国際資格は「国際薬膳師(士)」「国際薬膳調理師」「国際中医師」の3つです。
逆に、系統A・系統Bの実施校の側に「国際薬膳師(士)」は出てきません。系統が完全に分かれていると考えてください。
混同しやすい名前の整理
- 国際中医薬膳師 — 世界中医薬学会連合会系 or 中国中医薬研究促進会系。このページの主題
- 国際薬膳師(士) — 本草薬膳学院ルート。日本国際薬膳師会が証書を発行
- 中医薬膳師 — 本草薬膳学院の独自認定。国際資格ではない
- 国際中医師 — 世界中医薬学会連合会認定。薬膳ではなく中医学全般の資格で、必要な学習量がさらに一段上
- 中医薬膳指導員®・中医薬膳調理師 — 系統Aの前提資格。「中医薬膳師」とは別物
取得までのルート
系統A(世界中医薬学会連合会)の場合
日本中医食養学会のルートが分かりやすいので、これを例に説明します。
- 薬膳アドバイザー® — 40時間以上の履修で、試験なしで申請認定
- 中医薬膳指導員®または中医薬膳調理師 — 60時間の履修+認定試験(試験は毎年3月)。※中医薬膳調理師の受験には調理師免許が必要です
- 国際中医薬膳師 試験対策講座 — 履修30時間・毎年秋開講
- 認定試験 — 12月頃・東京
試験は5科目で、不合格だった科目だけを翌年・翌々年に受け直せます(合格科目は3年以内有効)。一発勝負ではないので、働きながらでも計画が立てやすい設計です。
なお実施校によっては、申込時にパスポート(有効期限が試験日から半年以上あるもの)が必要になります。国際資格ゆえの要件なので、持っていない場合は早めに準備してください。
系統B(中国中医薬研究促進会)の場合
日本中医学院の中医薬膳専科を修了すると受験資格が得られます。
- 1年コース・総時間数800時間(集中講座190時間+自宅学習610時間)
- 毎月2回・土日開催。本科は来校またはZoom、通信課程はZoom+後日配信(14日間視聴可)
- 試験は年2回(春・秋)・2日間・8科目
系統Aが「段階を踏んで積み上げる」設計なのに対し、こちらは1年のコースを走り切って試験に臨む設計です。中医基礎理論から方剤学・中医内科学まで扱うため、範囲は系統Aより広くなります。
年収について: 公式データは存在しません
「国際中医薬膳師 年収」で検索されることが多いようなので、正直にお答えします。認定団体・実施校のいずれも、年収や就職実績の数値を公開していません。
他サイトで具体的な年収額を見かけることがありますが、編集部が調べた範囲でその出所は確認できませんでした。当サイトは出所の確認できない数字を載せない方針です。
そのうえで構造的な話をすると、薬膳資格はそれ単体で収入を生む資格ではありません。すでにある仕事(飲食・美容・医療介護)や発信活動に掛け算したときに効くタイプです。この点は薬膳資格は仕事に活かせる?で詳しく整理しています。
編集部の結論
国際中医薬膳師は、薬膳系では最上位クラスの本格資格です。ただし「どの団体の認定か」を確認せずに検討を始めると話が噛み合いません。まず系統Aか系統Bかを決めてください。
そして費用は必ず問い合わせて確定させること。公開されているのは受験費用165,000円だけで、講座料金は非公開です。総額が分からないまま長期の課程に入るのは避けるべきです。
家庭で活かしたいだけなら、ここは完全にオーバースペックです。入門資格の比較から選んでください。
「薬膳を仕事にする」ことが目的で、かつ本草薬膳学院のルートに魅力を感じるなら、中医薬膳師から国際薬膳師(士)へ進む道もあります。こちらは中医薬膳師までの費用が公式料金表で確認でき(265,660円〜)、総額の見通しが立てやすいという違いがあります。
よくある質問
国際中医薬膳師と国際薬膳師は同じ資格ですか?
違います。「中」の一文字しか変わりませんが、認定団体も取得ルートも試験科目も別です。国際薬膳師(士)は本草薬膳学院で学び、日本国際薬膳師会が資格証書を発行します(2023年までは中国薬膳研究会)。一方の国際中医薬膳師は本草薬膳学院とは無関係で、世界中医薬学会連合会または中国中医薬研究促進会が認定します。本草薬膳学院の公式「各資格紹介」ページに「国際中医薬膳師」という名称は一度も登場しません。
国際中医薬膳師の費用はいくらですか?
公式に金額が確認できるのは受験費用165,000円(税込・日本中医薬膳協会の公表額)だけです。前提となる講座の受講料は、日本中医食養学会・日本中医薬膳協会・日本中医学院とも公式サイトに金額を掲載しておらず「お問い合わせください」の案内にとどまります。したがって当サイトでも総額を確定できません。検討する場合は各校への直接問い合わせが必要です。
国際中医薬膳師の年収はどのくらいですか?
公式データは存在しません。今回の調査範囲では、認定団体・実施校のいずれも年収や就職実績の数値を公開していませんでした。当サイトは出所の確認できない数字を載せない方針のため、推定額の提示は控えます。なお薬膳資格全般について言えば、資格そのものが収入を生むのではなく、既存の仕事や発信に掛け算したときに効くという構造です(詳しくは仕事に活かせる?の記事をご覧ください)。
中医薬膳師を取れば国際中医薬膳師を受験できますか?
できません。名前は似ていますが別系統です。「中医薬膳師」は本草薬膳学院が独自に認定する資格で、その先にあるのは「国際薬膳師(士)」です。国際中医薬膳師を目指す場合は、世界中医薬学会連合会系なら中医薬膳指導員®または中医薬膳調理師、中国中医薬研究促進会系なら日本中医学院の中医薬膳専科(1年)の修了が前提になります。
2つの系統はどちらを選ぶべきですか?
学習スタイルで選ぶのが現実的です。世界中医薬学会連合会系は段階を踏んで積み上げる設計で、試験は年1回・12月頃、5科目。中国中医薬研究促進会系(日本中医学院)は1年800時間のコースを修了して年2回の試験に臨む設計で、8科目と範囲が広めです。どちらも費用が非公開なので、複数校に問い合わせて総額と日程を比べたうえで決めてください。
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参考・出典
以下の一次情報を編集部が確認して執筆しています(最終確認: 2026年7月22日)。価格・条件の最新情報は各公式サイトをご確認ください。